前回の初心者用最初に揃える必要最低限のおすすめ画材の続きで今回は大事な紙について書きたいと思います。水彩画では紙は重要な役割です。紙によって出来上がりが全然違ってくるからです。
紙のサイズ
紙のサイズはFで表されます。
SM(227×158)・F2(240×190)・F4(333×242)・F6(410×318)・F8(455×380)・F10(530×455)
紙目の粗さ
紙目は基本的に荒目・中目・細目があります。
中目は水彩紙の中で最も扱いやすい紙目で、初心者にも使いやすくなっています。
発色も絵の具の乗りも予想通りに進むことが多いので、水彩絵の具の特長を知るための練習用としても最適です。
特に透明水彩の場合は、紙目によって仕上がりが大きく違います。
水彩は画用紙ではなく、コットン100%の水彩紙を使うことをお勧めします。
水彩絵具を使って画用紙に描けないことはないですが、水彩紙に描く絵とでは全く違います。
セルロース100%は安くて練習に良いと思いますが、早く絵具が乾いてしまうのでぼかす時には使いにくいです。
コットンだと紙に吸い込む時間がゆっくりなので他の色でグラデーションにしたい時にも使えます。絵の表現に幅が出ます。
初心者向けおすすめの紙のメーカー
私が最初に購入したのは「ホルベイン」のウォーターフォード・ホワイト水彩紙 300g/m2・中目・サイズはF4(333×242)12枚入りでした。
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大きさは初めは少し大きめの方が描きやすいです。もし大きかったら半分に切って使用することもできます。私は花や葉の練習用に半分に切って両面を使って練習に使っていました。
こちらはスケッチブックタイプでWinsor & Newtonの「Cotman Water Colour Paper 」F3も練習用に使いやすいです。ただ紙の色がクリーム色でホワイトではありません。私はカラーパレットを作る用に購入しました。
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あと少し小さいサイズで「ホルベイン ウォーターフォード水彩紙 ブロック 中紙300g(中厚口) 中目 ホワイト 12枚とじ 270-937 EHB-F2(240×190)も良く使いました。
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段々絵を描くことに慣れてきた頃に「Arches (アルシュ) 水彩紙 ブロック 300g細目18X26 の紙で描いてみることもお勧めします。
アルシュの紙は発色、耐久性ともに優れているのでプロの方が使われている事が多いです。実際にファインアートを販売されている方の原画はこの紙で描かれていることを良く目にしました。私も初めてこの紙を使って描いた時に、上手になった気がしました。
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ホルベイン ウォーターフォードとの違いはホルベイウォーターフォードは一発勝負で間違えたり誤って絵具を余白に落としてしまったら取れませんが、アルシュの紙は水を含ませた綺麗な筆ですぐに落とせば大体消えます。あまり濃い色で試していませんが、薄い色なら簡単に消せます。
また消すだけではなく、ティッシュで絵具をあえて吸い取って表現することもあります。
高いですが、書き心地は素晴らしいですが1枚あたりが高いので練習ではなく別の紙で練習して将来コピーを印刷してファインアートとして販売用に描いています。
また原画をレンタルするCasieなどに貸出する時もArchesを使います。
アルシュ水彩紙ブロックには3種類の紙肌があります。私はいつも細目を使っていますが、他の紙も試してみようと思います。
アルシュ水彩紙の表面強度が高く、毛羽立ちにくくなっています。また紙の内部に顔料が入り込まないため、顔料によりツヤと透明感をもたらしてくれます。
【極細(ピンク) 】目が最も細く滑らか【細目(グリーン)】最もスタンダードの紙肌です。初めての方には細目から使用することがお勧めです。【荒目(オレンジ)】紙肌が特徴的です。
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